個人事業主、初めての銀行借入…どうすればよい?

元銀行員のつぶやき

私もいい歳(アラフォーのおっさん)なので、知り合いの何人かは起業・独立して商売をしています。

そういう知人から、「ちょっと銀行からお金を借りたくてさ、、、、でも借りたことなくて。どうすればいい?」という質問を受けたことがあります。

 

この質問に対する私の回答は、

「とりあえず、あれこれ考える前に、商売で使っている(売上金が入金されたり、取引先に支払うために出金している)口座の銀行に、相談しに行ってこよう!」

です。

 

この知人は、銀行は敷居が高いイメージがあり、自分なんかが借入の相談に行っても相手にしてもらえないんじゃないか、と心配して、当時まだ地方銀行に勤めていた私に相談してくれました。

 

彼は高校卒業後、一般企業で就職し、それから個人事業主として独立しました。

インターネットバンキングで売上の入金を確認したり、仕入先に振込したり、ATMで通帳を記帳をしたり、、、、は日々やっています。

でも、銀行員に借入の相談はしたことが無い、だから何となく不安、そんな感じでした。

 

大丈夫です。心配する必要はありません。

既にこれだけ口座を使っていて、そんな方からの事業に関する融資相談であれば、銀行にとってこんな有難い話はありませんので、門前払いなんてまず有り得ないです。

銀行員の立場からすれば、毎月どれぐらいの売上が入金されていて、どれぐらいの支払があって、どれぐらいお金が残っているのか、口座を見れば大体は把握できます。これは、本当に大きいです。お金の流れが実績として見えるからです。

 

なので、事業計画書を作ったり、自分の経歴を書類にまとめたり、、、等に時間を割く前に、まずは、普段使っている口座の銀行に、過去3年分ぐらいの確定申告書を持って行ってみてください。

確定申告書以外の書類は、言われてから準備すれば大丈夫です。

普通の銀行員であれば、あなたの話をきちんと聞いたうえで、審査を回すために準備して欲しい書類をわかりやすく伝えてくれるはずです。

また、準備する書類にしても、銀行所定の様式が指定されるケースが多いので、それを記載すればOKです。

もし、分からなかったり、悩む部分があれば、すぐに対応してくれた銀行員に相談してください。丁寧に教えてくれたり、場合によっては一緒に書く内容を考えてくれると思います。

 

 

銀行員とって、新規融資先の獲得は非常に大きいです。

極端ですが、同じ1百万円の融資をするにしても、既存融資先よりも新規融資先の方がモチベーションが変わります。

なぜなら、ノルマがあるからです(笑)

 

例えば、●●銀行〇〇支店の今の融資先の合計が100先だったとして、〇〇支店の銀行員が何もしなければ、この融資先の数は必ず減っていきます。

融資が完済になったり、融資先が破産したり、、、理由は様々ですが、必ず減ります。

一方で、融資残高を増やすには、既存融資先に更に貸すか、新規融資先に貸すか、の2択しかありません。

もちろん、既存融資先に更に貸せるように営業もしますが、それだけでは限界があります。

なので、銀行員は新しい融資先を常に探しています。

 

そんな時に、相手から借りたいと相談される。これもう渡りに船の状態です。

しかも、既に自分の銀行の口座をメインで使ってくれている。。。。なんて有難い!!

となります。

 

  

勿論、実際に借入できるかどうかは、銀行内での審査次第なので、何とも言えません。

ですが、融資相談そのものを尻込みする必要はありません。

なぜなら、銀行は「常に新しい融資先を探している」からです。

  

 

もし、これから初めて銀行から借入しようとしている個人事業主の方がいるのであれば、悩んだり書類を作ったりする前に、まずは銀行に相談してみてください。

 

この記事が、少しでも皆さんのお役に立てば幸いです。

 

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